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2011年07月26日    コメント ( 2 )

椅子の試作

ご依頼いただいた内容に合わせた椅子を作ってみました。「1:スタッキングできること」、「2:編み座面」という条件をパスできるかを確認する試作です。

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奥が試作一号、手前が試作二号。二種類の座編み以外に、フォルムも少し異なります。

スタッキング(積み重ねる)できる椅子というのは、もちろん製作可能。しかし、スタッキング可+高剛性となると途端に難しくなってきます。スタッキングチェアーは構造上、剛性の確保場所が限られてくるので、どこまで接着強度を高められるかが大きなポイント。作るからには、やわな物にはしたくありません。良い案を思いついたので、解決できそう。

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ペーパーコードによる座編みは、何回かは経験があるけどほぼ初めてに近い。張り作業時のコツがけっこうあって、こればっかりは何度かやらないと分からない。最初に始めたのがこの編みなんだけど、かなり手間がかかることが判明。

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籐編み座面の様な雰囲気です。けっこう大変なので、高級バージョンにしようかな。

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次に行ったのが、この編み方。先ほどのと比べると、ずっと作業しやすい。

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機械作業と違って、けがをする怖さはないので音楽を聴きながら編み込み。僕が携わっているAZISのスピーカーではなく、聞き比べ用のスピーカーを置いています。

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シンプルな編み方だけど、とても綺麗。

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底面側もちゃんと編み込んでいます。編まないで省略もできるけど、この方が素敵です。

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こちら(試作一号)は裏面を編まない手法です。楽そうに思っていたけど、全然そんなことはなかった。手間取ったけど、色々と試せました。ひもの通し方などで表情ががらりと変わるので、まだまだ楽しめそうです。注:黄色のテープは、ひもの継ぎ足し部。

あ、スタッキングできるか試していなかった(笑)!


 
 

コメント

地道なテスト、テストでも最終製品同様のつくり込みも必要な訳で、大変ですね。
逆に、そこを楽しむのがきちんと詰める事につながったりしそうですが。
座面を表裏編み込むのは、椅子の強度にも関係するのでしょうか。

お題があると、普段とは違う方向を考えたりする機会にもなりそうで、試行錯誤に幅ができそうですね。締め切りがあるときついでしょうけれど。

一寸気になるのはスピーカーを置いている台…

投稿者 ts


tsさん
はい、試作とはいっても、やっぱり座れる物をつくらねばなりませんので、あまり適当にもできません。

>座面を表裏編み込むのは、椅子の強度にも関係するのでしょうか

うーん、どうでしょう。全くないということはないと思いますが、それほど影響はしないと思います。使うにしたがって編み紐も緩んできますしね。

投稿者 いくる


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