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第14回 燭台の試作を始める。

 一年目最初の課題であるロウソク立てのアイデア発表が終了し、試作を始めました。まずは支柱となる中心部の製作から始めました。パイン材(松)を2枚合わせ厚さをかせぎ、手道具で加工をしました。平面を作り、90度を作り、平面をまた作るという行程をひたすら繰り返してパーツを接着していきます。体力より根気が必要でした。

 その次に土台となる、すそ野にひたすら木のブロックをつけ、荒いヤスリで削る作業を始めました。が、ハードなだけでほとんど進まず、いろいろと異なる刃物を使って試行錯誤をするのですがどれもいまひとつ。クラスの人達もこれがいいかもよっと道具を貸してくれたりするのですが、やはりダメ。

 と、そこで気づいたのが鋸(のこぎり)である程度の形まで切ってしまうこと。ちょっとしか切れなくても縦、横、縦、横とひたすら切っていくことで形が整い始めました。こうすることで、ヤスリなり、鉋で最後の仕上げをする一つ手前まで追い込むことが出来ました。

 ここで日本の鋸の素晴らしさを再確認。鋸の身が薄いこと、刃が切れること、鋸がしなれることなどがこの加工にとっても良い効果を出しました。途中で刃が少し欠けはしましたが縦引き、横引きを考えながら進めました。

 細かい階段状の表面が残っているところでヤスリの出番になりました。ヤスリを使う時に一般的には木に当てたまま前後に削ってしまうのですが、実際はヤスリの刃は一方向にしか付いていません。正しくは押す時に削り、引く時は木から浮かすようにすることがヤスリを長持ちさせる秘訣です。目詰まりも少しは減るでしょう。

表面は南京鉋で仕上げています。

 曲面が出てからは南京鉋(なんきんかんな)の出番です。これは曲面を削る為の鉋で扱いにコツが必要ですが、とても重宝します。カペラゴーデンにある金属製の南京鉋と自作の木の南京鉋を使い分けて加工しました。自作の物は仕上げ用に刃を少しだけ出してあります。この時に初めて使用したのですが満足でした。鉋だけあって、表面が輝くように、木目が鮮明に現れました。これがサンドペーパでの仕上げだとかすれたように曇ります。

  アイデア発表から一週間後に一年生内で試作の講評を行いました。他のみんなはモデルが出来上がっていたのですが、僕は下の半分だけが完成している状態で発表しました。ロウソクの立つ上部はこの時点では完成していません。

 講評で先生達と話したことの中で決めたことの一つは、鋸で切った階段状の表面は面白いから下から上に行くに従いだんだんと細かくなり、滑らかになるように加工したら良いかもということでした。先生の提案でしたが良いアイデアだとこの時は思いました。

 残りの製作は終わりにし、上部をやるようにとのことで同じ作業の繰り返しだった土台の製作は終了して良いことになり、気分的に楽になりました。

 その週末の日曜日のポカポカした天気の中、外に椅子を持ち出し、ナイフ、砥石、リンゴと水を持ってロウソクの載る棒の部分を削り出しました。木目を考えながら弱くならないように黙々と削るのみでした。大事な事はこまめにナイフを研ぐこと。

 やっと形になったので代わりのロウソクを紙で作り立て、先生を呼んで見てもらいました。土台の左半分は階段状のままで加工していません。そこでいろいろ話し、加工の手順などを決めました。

 ロウソクを載せる上のパーツは細すぎるからもうちょっと太くし、少し長くする。土台の方は下から細くなる所まで階段状に不規則に直線のみでつくる。土台のブロックは同じ大きさにするのではなく、いろいろな大きさのものをパズルのようにつけていく。毎回ブロックを接着する前に階段状に切り込みを入れておく。上の方の首の部分はもっと細く、3センチくらいにする。と、このようにいくつかデザイン的な改善点を決定し、試作の製作は終了となりました。

 では良いクリスマスをお過ごし下さい。

製作が可能か試作を始めました。
ロウソクが立つ棒です
いろいろ試して試作終了。