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第18回 カペラゴーデンの朝礼

 今回はモーロンサムリンの話です。直訳すると朝の集会、日本での朝礼です。カペラゴーデンでは朝7時半から8時の朝食後に鐘の音を合図に図書室(講堂も兼ねている)に集合します。曜日ごとに係の科が決められていて、僕たち木工科は金曜日が担当です。

 各科の中で、また担当が分かれているのですが、木工科はその辺がさらに厳密?で、一週間、木工房の雑用をする工房長の係の時に朝礼も担当します。

 何をするかというと、それは各々の自由です。歌う人、得意な楽器を演奏する人もいれば、本を読むこともありますし、ゲームをしたりビデオ上映、即興で絵を描くことも。旅行の写真発表、ゲストの先生が来ている時は製作中の現場を皆で見学をしたりもします。他の学科のやっていることを知ることが出来て面白いです。

 今まで僕はこの朝礼を今までに5回担当しました。1年生の最後の頃に初めての朝礼係を受け持ちました。何をしようか考えたのですが、聞くところによると過去の日本人学生はお茶を点てたり、剣道、書道を見せたそうです。さて、僕の出来そうな日本的な物は・・・と考えると折り紙で決定でした。

 ろくにスウェーデン語を話せなかった当時の僕にとっては、紙を折ることを見せるのはむしろやりやすいかもとも思えました。何を作るかですが、折り鶴は難しすぎるだろうということで、6つのパーツを組み合わせて立方体になる簡単な物にすることにしました。これは12枚、30枚に増やすとさらに複雑な形になるのですが、折り自体はとても簡単です。僕の作品ページにある、折り紙ランプに使用しているのはこの30枚のセットです。

 机があるほうが作業しやすいので、当日は朝食後の食堂でそのまま始めました。広告を校内の掲示板に貼り、前夜には密かに食堂中を和紙で装飾しておき、準備万端だったおかげか当日は満員でした。各々に一枚ずつ折り紙を渡してから、ひと手順ずつ、ゆっくり一緒に折っていきました。折り終わってからさらに6人ごとに一つに組み合わせてできあがりです。

 この朝礼で知ったのは、あんなに細かい仕事をするカペラゴーデンの学生であっても決して器用ではないということがよく分かったことです。もちろん上手な人もいますが、うまく折れない人もいてなかなか興味深いものでした。評判はかなり良く、ホッとしました。和紙に興味を持った人もかなりいました。僕は日本から和紙を大量に持参していたので少しだけおこずかい稼ぎができました。

 その他の時にやったことは、父の仕事であるパイプオルガン製作の話や、2ヶ月間の夏休みの間、ほぼ全て車内に寝泊まりしながらヨーロッパ旅行をしたことなどを話しました。発表の最後に”おはよう”と言うのがお約束?なのですが、たくさんの拍手をもらえるとうれしいものです。テレビ放送でも朝礼のシーンがちょっと出るかもしれません。

 では、土曜日の放送で!

パーツ。
6枚の同一のパーツです。
立方体。
それらを組み上げることで立方体になります。
これは30枚のパーツから出来ています。