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スウェーデン木工留学記

ストックホルム編

2005.02.02

第29回 新カメラ購入!新サイト開設!…、課題製作は?(前編)

こんにちは!スウェーデンの須藤です。年末の帰国時に購入した一眼レフのデジタルカメラCanon EOS 20Dを使って、このレポートの写真たちを撮り始めました。使いやすくてもう感激です。
え、椅子の製作はどうなったかって? では、今回のレポートのスタートです(笑)。

2月9日から13日までストックホルム国際家具見本市が開催されます。僕のいるマルムステン校ももちろん出展します。そして、学校自体はオープンハウスとして一般公開されますので、ご興味のある方はぜひいらしてください。

日本からスウェーデンへの帰国日。出発3時間も前に空港へ行ったら、なんとコペンハーゲン行きの飛行機は欠航との貼り紙が! ちょうどこの時、北ヨーロッパと北欧では大嵐が猛威を振るっていて、天候の回復が見込めないとの事だったのです。受付カウンターでは振り替え便などの対応で大わらわ。聞いてみると振り替え先の航空会社へもう一度並ばないとダメで、さらにかなり混んでいる事も容易に想像できました。


僕はそれほど急いでいなかったので翌日の便にしてもらって、もう一日だけ日本に滞在することにしました。ホテル、食事はSAS(スカンジナビア航空)が負担してくれました。それだけでも嬉しかったのに、翌朝のチェックイン時には、なんと無償でビジネスクラスへのアップグレードというおまけ付き。貯まっていたマイルでアップグレードを考えていた僕にとっては、素晴らしい提案でした。ということで急遽、SASのビジネスクラスをレポートします。これはトイレ。エコノミークラスのトイレよりずっと広い個室に大きな窓が付いていて明るく綺麗。花まで生けられています。造花ではなく本物でした。


食器は北欧ブランドを用いて高級感を出しています。陶器はロイヤル コペンハーゲン。ナイフやフォークのようなカトラリーはジョージ ジェンセン。ガラスはオレフォスという豪華な組み合わせ。実際はあまり高価なモデルではありませんが、旅の雰囲気を盛り上げるにはとても良いですね。食事はまあまあという感じでした。


先ほどの写真は前菜で、メイン料理は肉、魚、鶏肉、ベジタリアンから選択可。ワインなどお酒も色々と選べましたが、僕は飛行機内ではお酒は飲まないようにしているので、ウーロン茶。そういえば、搭乗直後にはシャンパンが振る舞われました。


食後のケーキ。これは美味しかったです。

一人一人の客をちゃんと把握しているのがビジネスクラスの良いところかも。でも、“Sir(男性に対する丁寧な呼びかけ語です)”をつけて呼ばれるのは慣れないかも(笑)。機内での高速インターネットは春からの予定で、まだ使えませんでした。


ギャレー。ちょっとした軽食が置いてあるのでお腹が空いた時にちょうど良い。お茶を入れようとしたら持ってきてくれて、またちょっと感心。搭乗後に気付いたのですが、SASのビジネスクラスにはもう一つ上のランクがありました。一人当たりのスペースがさらに広く、椅子のリクライニングが大きいようです。


スウェーデンへ戻ってきました。ここはストックホルム中央駅。ヨーロッパ各地の中央駅と比べると規模はずっと小さいですが、スウェーデンではもちろん最大の駅です。


僕が普段出入りする場所は先ほどの写真とは反対側で、こちらからは在来線が多く発着します。


タクシー乗り場。スウェーデンらしくボルボとサーブのタクシーが一番多く目に付きます。お隣デンマークではメルセデス ベンツの方が圧倒的に多かったです。もちろんパトカーもボルボ、サーブです。


中央駅構内。他国の中央駅には様々な店が揃っていて便利なのですが、ストックホルムは随分とサッパリしています。


構内(特に一つ下の階)に待っている間の椅子が少ないことが、問題になっていたりもします。


スウェーデンへ帰って来てすぐに新しいカメラを持って街へ出ました。性能を試してみたいというのが主目的でした。被写体はもちろんストックホルム


同じ場所から夜景を撮影。露出を色々と変えながら何枚も撮ってみました。この風景は街の南側からで、僕の通っているマルムステン校近くで撮影しています。


3.2秒の長時間露光。車のライトの軌跡も綺麗に撮れました。三脚を使わずに撮影しているのでカメラを安定させるのに工夫が必要でした。先ほどの写真(望遠側)より広角側に引いています。


そして今度はストックホルムの旧市街、ガムラスタンへ。観光スポットとして非常に有名な場所で、細い道が入り組んでいます。


建物に周りを囲まれているので昼間でも、通りは薄暗いです。ちょっと道を外れるだけで人気もなくなります。


同じ場所の夜の風景。狭いだけではなく壁の色が相乗効果となり、綺麗な光を生み出します。


ガムラスタンは石畳の道が多く、都会的な街の中心部とは全く異なる表情を持っています。


王宮近くの教会。


昼間も素晴らしい場所ですが、ここは日が沈んでからぜひ訪れて欲しい場所です。私的にはチェコの首都、プラハの夜景(ここも素晴らしい)にも匹敵すると思います。


右側にノーベル博物館がある広場。王宮もすぐ近く。


この日は地面が雨に濡れていて、ますます趣が増していました。


メインストリートから一歩、道を外れて発見したトンネル。確か、この赤色はスウェーデンが今ほど裕福ではなかった時代に、安価に作り出せた色だったと聞いた記憶があります。


国会議事堂近くから。


こちらは夜。


歩行者専用道にどっしりと構えているコンクリートのライオン。ライオンは王の権力を表す物ですが、これはやけに可愛い(笑)。車止めにもなっていると思われます。


次は地上から地下へ移動してみましょう。ストックホルム市内を走る地下鉄は“世界一長い美術館”とも称されるほどの特色に満ちています。各駅を芸術家、もしくはグループが担当し装飾しています。


ここは街からちょっと北に行ったSolna駅。自然破壊を糾弾するテーマのようですが、圧倒的な迫力で見る物全てを威圧するように感じます。


火山の中へ吸い込まれそうなエスカレーター乗り場。実際はここから地上へ出ます。


ストックホルム中央駅。ここでは麦穂が描かれています。他の駅では彫刻が施されていたり、水が流れていたりと様々です。地下鉄に乗って色々な駅を見て回るのも面白いでしょう。
ちなみに、ベビーカーがよく写っていますが、これは僕の妻と息子ではありません。ここ数年のベビーブームと、ベビーカーを押している親はバスが無料になるなど優遇政策があるのでたくさん見かけます。日本のようにエレベーター、エスカレーター共に無い駅などは皆無です。


今回は、買ったばかりのカメラで撮影したストックホルムの風景ばかりでしたが、次回(来週です。)はまたレポートのタイトル通り、家具製作の話をたくさん紹介する予定です。ではまた!

木工留学記

 カペラゴーデン編

メルマガで配信していた留学記です。主にカペラゴーデン留学中の1999-2003年頃の事柄を紹介しています。

子育て記

日本とは異なるスウェーデンの出産育児を絡めながら、2003年の長男誕生前後を紹介しています。

木工留学記

 ストックホルム編

カペラゴーデンの終わり頃と、ストックホルムのマルムステンCTDでの事柄が中心です。2003年からJDN(ジャパン デザイン ネット)上で7年間、連載していましたので読み応えがあります。

本になりました!

スウェーデンで家具職人になる!
税込み価格1890円
須藤 生著 早川書房発行
ISBN 978-4-15-208925-0

当サイト上に掲載している内容などを新たにまとめ直し、さらには書き下ろし記事もたくさん追加しています。写真だけではなく、図面なども豊富に盛り込んでいます。興味深い内容になっていると思いますので、ぜひご覧ください!