
木のシャンデリア
ネット上で話題になり、たくさんの方からお問い合わせを頂いておりますので、こちらに情報をまとめました。
ハープの価格についても記しておりますが、私がハープを作るようになった経緯などもご一読いただけたら嬉しいです。
ご質問ご意見等、ご遠慮なくお問い合わせください。
私は北欧スウェーデンで家具作りを学び、日本で活動を始めてから約15年が経ちました。主に良質な木材を使用した家具作りに取り組んでいます。
あるときハープの演奏を聴く機会があり、その魅力と奥深さに強く惹かれるようになりました。それ以来、私の知識と技術を活かしてハープ制作に挑戦するようになりました。
当ページ後半で、私のハープ制作の歩みも紹介しています。
試奏動画のページはこちらです。
現在、さまざまな条件下で試用を重ねています。おかげさまで多くのお問い合わせをいただいており(海外からも!)、新たに作ることを考えています。
プロ・アマ問わず、皆様から寄せられたご意見やご感想をもとに、私の楽器の特徴として参考になりそうな点を以下にまとめます。
プロの奏者の方々からは、他社製の楽器と比較しても十分な音量と豊かな響きがあるとの評価をいただいています。
特に大きな欠点は指摘されていませんが、グランドハープなど大型のハープを弾く方からは、弦の張りがやや弱く感じるとの意見があります(これは次項の弦の種類や張力に関係すると考えられます)。これは弾けないということではなく、普段の感覚と異なるため、多少の違和感があるという程度です。
そのため、本格的にクラシック音楽の世界を目指す方には、この点に注意が必要かもしれません。一方で、この張力の軽さは少ない力でも弾けるため、指への負担を軽減したい方や力に自信がない方にとって演奏しやすい楽器です。また、中世の楽器を好む方にも適していると考えられます。
弦の種類によって、音色や演奏感覚が異なります。
一般的にナイロン弦やカーボン弦が使用されますが、私のハープではカーボン弦(フロロカーボン)を採用しています(ナイロン弦も現在研究中です)。
交換用の弦はすぐにご用意できます。弦の張り替えは、コツを掴めばそれほど難しくなく、ご自身で交換される奏者の方も多くいらっしゃいます。
国内外のさまざまな樹種を使用し、日本の湿度変化の多い気候に適した構造と製作方法を採用しています。
主に使用する木材は以下の3種類です
マホガニー:経年とともに深みを増す色合いが魅力
チェリー:マホガニーよりやや硬く、力強い印象。日本の桜も使用可能。
メープル:明るく清潔感のある色と滑らかな表面が特徴。日本のカエデも使用可能。
また、響板や縁取りには以下の木材も使用しています。
ホワイトシカモア:ストラディバリウスなどの高級弦楽器に用いられる材
ウェンジ:黒檀のような黒く硬い材
半音調整は弦の調律で行えますが、ハープにはレバーを取り付けており、これを上げ下げすることで半音転調が可能です。
レバーの有無は奏者の好みによって分かれます。レバーが無い方が音質の劣化が少なく好ましいと考える方もいれば、レバー付きで表現力を高めたいと考える方も(こちらが主流のようです)。
さまざまなレバーを研究した結果、フランスのカマック製レバーを採用しました。独自の機構で弦を水平に押すため、弦を傷つけずスムーズに動作します。また、レバーとフレットが一体型で、音色の変化や雑音の発生を抑える優れた設計が特徴です。
一式揃えると高価ですが、上記のように他社製品と比べて圧倒的に作りが優れ、動きがスムーズで安定している点が特筆すべき特徴です。また、製作者の視点からは、取り付けや調整作業がしやすい工夫が施されていることも大きな利点です。
木部なども含めて、全てを私が対応可能です。
私のハープは手作りで少量生産のため、価格はやや高めの設定です。
材料:マホガニーやメープル
重量:1.8kgほど(材料により上下します)
価格:200,000円+税(レバー無し)
240,000円+税(フルレバー)
材料:マホガニーやチェリー
重量:2.4kgほど(材料により上下します)
価格:270,000円+税(レバー無し)
320,000円+税(フルレバー)
動画はこちらのページにまとめました。
ご質問などご遠慮なくお問い合わせください。
日本の木を用いたハープ作りに取り組まれているハープ奏者の阿久津瞳さんに指導を受けながら製作した初めてのハープです。
国内外のカエデを素材にしています。このハープを作ったことが、ハープの魅力に深く引き込まれる大きなきっかけとなりました。
楽器の演奏経験や音感が全くない中、ハープ制作からわずか1か月でハープ教室のクリスマス発表会に参加しました。
ものすごい緊張感の中での演奏は、非常に貴重な学びの機会となりました。
既存のハープを研究し、構造や材料の使い方、音の抜けを改善するなど、多くの改良を施した新しいデザインの15弦ハープを製作しました。
これにより、音の響きや力強さが大きく向上しました。
1オクターブ分弦を増やした22弦ハープを、マホガニーとチェリーの2種類の硬さの異なる材料で製作しました。
サウンドボックスの大きさによる音の変化や、弦の増加による表現力の向上を実感しました。
これまで使用していなかったレバーの特徴や取り付け方法を学びました。レバーを上げ下げすることで、容易に半音変化が可能です。
銀座のギャラリーで開催された展示会において、ハープを作品の一つとして出品しました。
約2週間の展示会期間中、多くの方にハープを試奏していただきました。プロの奏者の方にもご来場いただき、たくさんの意見をいただけました。
代官山でハープに興味のある方を対象に体験会を開催しました。1日限りのイベントでしたが、15名の方にご参加いただきました。講師は阿久津瞳さんが務めました。
展示会にお越しいただいた方々の勧めで、都内で開催されているグランドハープの演奏会を巡り、私が製作するハープとは異なる新たな世界を知る機会となりました。
アメリカのラブランド製レバーを取り付けて、演奏練習を始めました。
まだたどたどしい演奏ですが、調弦ではなくレバーで半音調整できる便利さを実感しました。
演奏はまだまだ未熟で恥ずかしかったのですが、屋外で弾いてみることにしました。背景に白鳥が映り込めばラッキーという軽い気持ちでいたところ、思いがけず白鳥が近づいてきて、私の演奏をじっと聴き続けるという驚きの出来事が起こりました!
その様子をSNSに投稿したところ、世界中で話題となり、想像以上の大きな反響に震えるほどでした 笑 それでも、多くの方に喜んでいただけたことが心から嬉しく、ハープを製作して本当に良かったと実感しました。
自然の中で弾く心地よさを知り、屋外でも練習をするようになる。
白鳥動画が話題になってからわずか20日後、コンサートに出演することになりました(笑)。ウクレレ、マトリョミン(マトリョーシカ型テルミン)、そしてハープによる合奏で、必死に練習を重ねました。
緊張で汗をかきながらも、なんとか演奏を終えました。音楽家の方々が普段どのような努力をされているのか、身をもって実感する貴重な経験となりました。動画はこちら