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スウェーデン木工留学記

ストックホルム編

2008.09.03

第67回 卒展巡り2008 コンストファック

こんにちは! ストックホルムの須藤です。スウェーデンの学校では、夏休み直前が学年末になり卒業シーズンです。それに合わせて市内の学校やギャラリーで卒業作品展示会が開催されました。そこで去年にひき続き、今年も「卒展巡り2008」と称してシリーズでお伝えします。

まずは、街中に広告が貼られ、大々的に行われるコンストファックの卒業作品展示会を見に行ってきました。Konstfackは名実共にスウェーデンで一番名の知れた美術校です。

注:完全に僕好みの目線で見て回っています。間違っても芸術評は期待しないでください(笑)。子連れだと確実なチェックが難しいので、作品名、作者名は割愛させていただきますのでご了承ください。

数年前にキャンパスを移転したコンストファック。冴えない鉄の扉だった玄関が、模様替えをして洒落た様相になっていました。


広告に使われているモチーフは目玉。しかも立体になっています。


展示作品のカタログも用意されています。おそらく広告や、このカタログ制作にはスポンサーが付いています。


巨大な作品。どうやって成形したのでしょうね。


去年は陶芸やガラス作品が入り口すぐに位置していましたが、今年はインテリア&家具デザイン科の作品たちが並んでいました。


公共の場での、待合室の椅子として考案したそうです。


子供を持つようになって、こういう色遣いの家具も気になるようになりました。


右の丸テーブル上には、ロウソクを直接差せるようになっています。


これ、なんだと思いますか? なんと、男性の小便器と同じように素早く用を足すための、女性用の小便器。和式トイレそっくりです(笑)。卒業制作のテーマにしてしまうところが驚きます。


建築模型も並んでいました。色々な様式を駆使してプレゼンテーションをしています。


人形が可愛いです。


シルクスクリーンによるプリントですが、かなりの大きさ(たぶん高さ3メートルくらい)があります。人間が入るように撮れば良かったですね。


作品横に並んでいたボビンたち。こうやって見ると、綺麗です。


さらに、小物としてボタンが置かれていました。


よく見たら、すぐそこに本物のスツールが(笑)。


作品の服よりも、マネキン人形が気になりました。ラップやテープだけで作っているようですが、作るのは大変そうです。


大々的に宣伝しているだけあって、見学者が絶えません。


ジュエリー科の学生による作品。非常にアーティスティックです。


細かい鉄粉を吹き付けているのでしょうか。


コントラストが強くてちょっと落ち着きませんが、僕はこういう絵が好きだなあ。一カ所だけ色が違うのが分かりますか。


油絵に、写真素材を組み合わせて表現しています。何種類(これはその内のひとつ)も並んでいて、ちょっと面白かったです。


金のエプロンに、


ニットのリュックとアディダス。欲しい(笑)!


どうですか? なかなか面白く見応えのある会場だと思いませんか。
まだまだ、卒展シリーズが続きます。お楽しみに!

木工留学記

 カペラゴーデン編

メルマガで配信していた留学記です。主にカペラゴーデン留学中の1999-2003年頃の事柄を紹介しています。

子育て記

日本とは異なるスウェーデンの出産育児を絡めながら、2003年の長男誕生前後を紹介しています。

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 ストックホルム編

カペラゴーデンの終わり頃と、ストックホルムのマルムステンCTDでの事柄が中心です。2003年からJDN(ジャパン デザイン ネット)上で7年間、連載していましたので読み応えがあります。

本になりました!

スウェーデンで家具職人になる!
税込み価格1890円
須藤 生著 早川書房発行
ISBN 978-4-15-208925-0

当サイト上に掲載している内容などを新たにまとめ直し、さらには書き下ろし記事もたくさん追加しています。写真だけではなく、図面なども豊富に盛り込んでいます。興味深い内容になっていると思いますので、ぜひご覧ください!