木もれ日輝く那須の森

2012年12月25日 コメント (3)

北欧スタイルの家具作りを学べる学校を作ります。職人への第一歩に。

数年前から構想を練っていたプロジェクトを進めようと思っています。

私がこれまでに得てきた知識、技術などを伝える場を作ろうと考えています。理想を追求し続けると、いつまでたっても準備ができないので、まずは現在の工房を学びの場として活用しようと思っています。

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目指すのは以下の様なスクール。

日本で一般的な物づくり教育とは違った方式で考えています。英語を学ぶ際に文法から始めるのが日本的だとしたら、まずは実践会話を通じて言葉を学ぶというのが、私が目指す物づくりの教え方です。


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ヨーロッパの木工は無垢材だけではなく、材料の欠点を大きな利点と変えてしまう合板技術にも秀でています。一般的に合板というと安物とか、量産品というイメージがあります。確かにその通りですし、合板はそれらの用途に向いています。しかし、加工の方法次第では、無垢材を超える性能と美観を備えた最高品質の物を作り出す事も可能です。

無垢材で作った家具を否定するわけでは全くありません。合板の優れた特性を知ることが大事だと思います。特殊な形状に曲げることも容易ですし、薄くても驚くほどの強度を有しています。他校には無い、大きな特色になると思います。




部屋の掃除をする際に、木の椅子が一つ。

頑丈で分厚い材を使っている椅子を、片手で動かす事が出来ますか。気軽に移動できない椅子はオブジェとしては様になっても、生活の道具としては理想的ではないかもしれません。

では、移動しやすい椅子、片付けやすい椅子は頑丈ではないのでしょうか。決してその様なことはありません。正しい構造を理解し、強度を確保できれば、必然的に正しい姿を形作ります。とはいえ、デザインの可能性は様々です。

角の無いフォルムで触り心地を高めれば、優しいデザインにまとまります。逆にある程度の角を残し、細く軽量な物を作ることもできるでしょう。また、無骨な脚で強度を増しながら、無駄の無い姿にすることもできるでしょう。

背もたれの当たり方や、座面の感触、それらを併せ持つ姿と扱いやすさも重要です。この様に、物を形作る過程での考えは多岐にわたります。

しばらくは課題をこなしつつ、基本技術を学びますが、その後は、あなたが作りたい物を形にしていきます。それを実現するためのサポートが私の仕事です。

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頑なに良い物だけを作りつづけていれば、いずれ評価されるようになるというのは、理想ではありますが、あまり現実的ではありません。黙っていても売れるというのは、よほどのチャンスを掴むか、恵まれた環境でない限り非常に難しいと思います。

自分自身をアピールする力が必要です。

人付き合いが苦手だから製作にだけ注力したいというのは、言い訳でしかありません。現代はその様な方でも自分自身を表現していく環境が整っています。私がスウェーデンにいながら、日本の多くの方に存在を知っていただき、テレビ番組や雑誌に掲載され、著書出版にまで至ったのは、それらの力があったからです。






あなたの作った家具たちを持ち歩く事は、実質不可能です。それでは自分自身の可能性を見てもらうためにはどうすれば良いでしょうか。作品を撮影し、写真としなければなりません。さらに現代はネット上に公開することができますので、利用しない手はありません。

撮影技術は、作品製作の最後の段階を左右します。ここで撮った写真で作品の善し悪しが決まると言っても過言ではありません。どんなに素晴らしい物を作っても、現物を見てもらえるチャンスは限られています。あなたの作品に興味を持つきっかけは、ほぼ確実に作品写真から始まります。

良い写真を撮り、それを魅力ある方法で表現できれば、潜在的なチャンスが増えるでしょう。カメラと照明を上手に扱うと、写真の質が飛躍的に高まります。画像処理ソフトを使えば、さらに表現力の幅が広がります。ウェブサイトとして公開すれば立派な作品集です。

フィルム撮影の時代は難しかったことばかりですが、デジタル画像ならば容易に扱えます。






何かを作り始めるとき、簡単な物だとしても、大ざっぱな図面が必要です。それが複雑な構造になれば、正確な図面がなければ必ず問題が出てきます。良い図面があれば、将来誰かが修理をする際にも、すぐに意図を理解できますし、新しく作り直す事も容易です。

線を引いては消し、描き直すことを繰り返すのは我慢を強いられる時間ですが、これから作る物への理解を確実に高めます。さらに、製作中に生じる問題の多くは、この段階で見つかるはずです。

手で描くのと合わせ、今ではコンピューターで線を引く事も簡単です。さらに習熟すれば、立体図を用いたり、本物そっくりの素材感を持たせた画像さえも生み出せます。それらは、様々なことに転用できますし、製作した物にも劣らない財産となるでしょう。

立体図の生成までは至らなくとも、平面図をしっかりと描画できれば、様々なことに挑戦できるようになるはずです。


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ヨーロッパ製の機械は高性能だけれども、高価だという認識があります。確かにその通りです。しかし、どう控え目に見ても、日本のメーカー製品と比べて、多くの点で優れています。

機械を使う限り、事故を起こすリスクは存在します。しかし、それは手道具だとしても同じです。機械の場合は駆動力が大きいために、一度のミスが大きな怪我に繋がります。

ヨーロッパの機械は、そのたった一度のミスが起きる確率を少しでも減らす様に設計されています。そして、一度のミスが起きた時に、作業者を守り、大怪我に繋がらないような構造にもなっています。結果的に機械を信頼し、安心して使えるようになりますので、物づくりに集中できるでしょう。

大型機械以上に、小型電動工具には工夫が凝らされています。それらがなぜ優れているのか、使ってみればすぐに実感できるはずです。最新世代の道具を用いた家具作りをします。






私のスクールで伝えたいことは、現代的な物づくりの世界です。品質が高く、美しい物だけでなく顧客の要望に応えられる、高い技術を持った方を生み出せれば素晴らしいと思っています。誰でもそうなれるとは限りませんが、向上心を持って強い意欲で望めば、色々な可能性が見えてくると思います。


一品ずつ作り込む家具だけではなく、まとまった数の物を複数人の共同作業で作る機会も必要です。少人数の利用に合わせるのと、不特定多数が使用する家具とでは、着眼点も変わってくるはずです。また、一人だけの世界で作ることと違い、お互いが意思疎通をはかりながら、複数の物を効率良く同品質に作ることを通して、新たな発見があることでしょう。






周囲にいる者同士で刺激し合うだけでなく、第一線で活躍されている方の教えを受けることは、新しい考え方、これまでとは違った価値観を得るためにも貴重です。その経験を元に、今後の方向性が決まるということもあるかもしれません。

hao & meiの傍島さん、Standard Trade.co.,ltdの渡邉さん、そしてinu it furnitureの犬塚さんなど、バラエティに富んだ方々からゲストティーチャーとして協力頂きます。どの様な特別講座になるか、今から楽しみです。もっと多岐にわたった講師を見つけたいと思っています。


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当初は全くの未知数で、手探りでスクールを始めることになります。

カリキュラムが固まるのは数年後だと思いますが、最初の段階でしか経験出来ない時間がきっとあると思います。共にスクールを作りこんでいくという作業です。あなたからの素晴らしい提案があれば、それが実現するかもしれません。プロジェクトが上手く進めば、将来のスタッフとして協働できるかもしれません。





スクール所在地は栃木県塩谷郡です。おそらく通学可能な近郊都市は宇都宮市まででしょう。どれくらいの希望者がいるか分かりませんが、寮として使える場所を見つけられれば、もっと多くの可能性があるように思っています。普通のアパートではなく、一軒家で共同生活するというのも面白いかもしれません。

短期コースの方が生徒さんを集めやすいとは思いますが、時間をかけて物づくりを学ぶ環境とする為に、可能なら一年からの長期コースでやっていきたいと思っています。それなりの費用がかかりますが、それ以上に得られるものがあると感じて頂ける様にしたいと思っています。





肝心のスクール名称ですが、特別講師の皆さん命名「IKURU ACADEMY」で考えています。アカデミーを名乗れる立場だとは思えませんが、それくらいの心意気でやっていこうと思います。

未知数の事ばかりですが、興味をお持ちの方からのご意見をお待ちしています。簡単なアンケートにもなっていますので、ぜひお答え下さい。 頂いたアドレスには、今後のアナウンスに合わせて、随時、連絡させて頂きます。


イクル アカデミー問い合わせ




この学校プロジェクトは始まったばかりです。費用の点を含め、まだ決まっていないことだらけですが、2月くらいに見学会、そして4月スタートを目標に準備を進めたいと思っています。まずは一番大事な資金調達から動き始めます。

〈追記〉
告知第一弾 北欧スタイルの家具作りを学べる学校を作ります。職人への第一歩に。
告知第二弾 こんなスクールにしてみたい
告知第三弾 募集をはじめます
告知第四弾 見学会を開催します
告知第五弾 少し足踏みすることにしました

皆様、どうぞ応援よろしくお願いいたします。

須藤 生



コメント

たまたま家具作りで検索したところこちらのページを見つけました。
今はアルミサッシ職人をしていますが、家具作りを学びいつかは独立をと考えていたので
すごく興味が湧きました。まず実践から言葉を覚える。素晴らしいステップだと思いました。
私も職人として働きだし、実践から初めて解らない事を掘り下げていく。
学校での記憶する勉強よりも身に付くし意識をして吸収できると感じています。
このページを読むだけでも知らない事ばかりで、木工の奥深さ
もっともっと知りたい。やってみたい。
かなり遠方ですが、私も是非そちらで学びたいと思いました!

投稿者 Anonymous

22歳の大学生です。自らの手で物を生み出したい、そしてその物に実用性があればもっといいと考えております。そんな理由から家具作りをしたいと考え、こちらのサイトを拝見させていただきました。初めの段階にしか分からないことを私自身も体験したいと強く想っております。

投稿者 Anonymous

こんにちは。
私の夢は、自分の古本屋をデザインし、家具を自分で作ることです。
現在働きながらお金を貯めているのですが、ネットを見ていた中こちらのページを見つけました。全くの初心者ですが機会があるのならば、参加し、自分の手で何かを作ってみたいと強く思っています。

投稿者 清

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